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となりのゴンタくん・最終話
2011年1月16日 日常 コメント (2)しばらく修行に励んだ後、アジトへ戻って参りますと、お隣のご様子が、えらく違っていたことに、驚きました。
ゴンタくんが暮らしていたお庭は、全く様相が変わっていたのでございます。
ものものしい、高い塀、防犯カメラ、黒いシャッター・・・。
ゴンタくんの姿など、もちろんございません。
そして、お庭だった所には、漆黒の最上級ラインのおベンツ。
あまりの変わり様に、驚きまして、私めの修行中に、一体何があったのか、大家さんに尋ねました。
ゴンタくんと、その母上クミさんは、殆ど食べ物も、飲み物も与えられず、あばら骨がくっきりと浮かび上がり、もう、動くことも出来ない状態にまで、なられたというのでございます。
そして、ある日、突然お庭の工事が始まったと・・・。
その少し前、クミさんは、首輪も外れるほどに痩せ細り、度々お庭を抜け出して、近所をよろよろと歩いていたそうでございます。
それを、大家さんが見つけ、お庭に戻すことが、度々あったということでございます。
恐らく、最後の力を振り絞って、何か食べ物を探していたのだろうと思われます。
工事が始まる数日前には、すでにお2人の姿はなく、ボロボロのお家も、すっかり片付けられていたそうでございます。
正確なことは分かりませんが、お2人が、何処かにもらわれていかれたとは考えられません・・・。
お隣は、もとから高級外車2台を所有しておられ、そ2台分の車庫は、別にございました。
そして、3台目をお持ちになられたということでございます。
もともと、ゴンタくんの母上、クミさんは、お隣の息子さんが、小さい頃拾ってきたワンコさんだったそうです。
それなのに・・・・・・。
私めには、分かりません。
どうして、あそこまで酷いことを、平気で出来るのか・・・。
もっと早くに、私めが譲り受ければよかったのでございましょうか。
私めは、残念ながら、アレルギーがあるもの故、アジトで一緒に暮らすことは出来なくとも、どなたか助けて下さる方を探すことは出来たのです。
毎日、不規則な時間に、ものすごい音をたてて、車庫から出て行かれる、車の音を聞く度、どうしようもない気持ちで一杯になります。
せめて、私めだけは、ゴンタくんとクミさんのことを、忘れずにいよう、そして、今はきっと安らかに、暖かくて、美味しいものも沢山ある天の御国で、過ごしておられると信じよう、そう思うばかりでございます。
いくらお金があっても、心がなければ、豊かとは申せません。
そんな、貴重なことを、身をもって教えて下さった、ゴンタくん、クミさん、ありがとうございます。
結局なんの力にもなれずに、見て見ぬ振りをしたも同然の私めを、お許し下さらなくとも構いませんから、どうか、心安らかに、お過し下さい。
本当に、ごめんなさい・・・。
ゴンタくんが暮らしていたお庭は、全く様相が変わっていたのでございます。
ものものしい、高い塀、防犯カメラ、黒いシャッター・・・。
ゴンタくんの姿など、もちろんございません。
そして、お庭だった所には、漆黒の最上級ラインのおベンツ。
あまりの変わり様に、驚きまして、私めの修行中に、一体何があったのか、大家さんに尋ねました。
ゴンタくんと、その母上クミさんは、殆ど食べ物も、飲み物も与えられず、あばら骨がくっきりと浮かび上がり、もう、動くことも出来ない状態にまで、なられたというのでございます。
そして、ある日、突然お庭の工事が始まったと・・・。
その少し前、クミさんは、首輪も外れるほどに痩せ細り、度々お庭を抜け出して、近所をよろよろと歩いていたそうでございます。
それを、大家さんが見つけ、お庭に戻すことが、度々あったということでございます。
恐らく、最後の力を振り絞って、何か食べ物を探していたのだろうと思われます。
工事が始まる数日前には、すでにお2人の姿はなく、ボロボロのお家も、すっかり片付けられていたそうでございます。
正確なことは分かりませんが、お2人が、何処かにもらわれていかれたとは考えられません・・・。
お隣は、もとから高級外車2台を所有しておられ、そ2台分の車庫は、別にございました。
そして、3台目をお持ちになられたということでございます。
もともと、ゴンタくんの母上、クミさんは、お隣の息子さんが、小さい頃拾ってきたワンコさんだったそうです。
それなのに・・・・・・。
私めには、分かりません。
どうして、あそこまで酷いことを、平気で出来るのか・・・。
もっと早くに、私めが譲り受ければよかったのでございましょうか。
私めは、残念ながら、アレルギーがあるもの故、アジトで一緒に暮らすことは出来なくとも、どなたか助けて下さる方を探すことは出来たのです。
毎日、不規則な時間に、ものすごい音をたてて、車庫から出て行かれる、車の音を聞く度、どうしようもない気持ちで一杯になります。
せめて、私めだけは、ゴンタくんとクミさんのことを、忘れずにいよう、そして、今はきっと安らかに、暖かくて、美味しいものも沢山ある天の御国で、過ごしておられると信じよう、そう思うばかりでございます。
いくらお金があっても、心がなければ、豊かとは申せません。
そんな、貴重なことを、身をもって教えて下さった、ゴンタくん、クミさん、ありがとうございます。
結局なんの力にもなれずに、見て見ぬ振りをしたも同然の私めを、お許し下さらなくとも構いませんから、どうか、心安らかに、お過し下さい。
本当に、ごめんなさい・・・。
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コメント
涙が出ます。悔しくて。
本当でございます・・・。
車が出て行く音を聞く度に、2人のことと、そして、王子さまのことを考えておりますです。