最近何故かよく思い出すお話でございます。

私めの祖父は、武勇伝を沢山持っている人物でした。
明治生まれで、戦争は毎回行ったし、それ以外にも色々経験していて、生きている時からちょっと伝説的なオ~ラがあったと思いますです。
小さい頃から、そんな祖父のお話を聞くのが楽しみでございました。

実はね、君は、外国のお姫様なんだよ!
おじいちゃんは、戦争で外国の現地の人達と、言葉も通じないのに仲良くなって、王様になって下さいって頼まれたんだ。
でも、日本に家族がいるからって、断ったんだよ。
しょうがないだろう?
でも、そこの人達は、それでもいいって言ってくれてね。
だから、もしそこへ行くことがあったら、おじいちゃんの名前を言いなさい。
皆が、一斉にひざまづくから。

(ピィッ!?
 実わ、お姫様…!?
 でも…。
 そんな知らない奥地に行くことなんてあるかしら…←ちょびっとテンションが下がる…)
なんて、それでも、かなりドキドキしながら、聞いてましたです。

後に、水木しげるさんの戦争体験話を知った時に、あー!!と思いましたです!!
祖父のような体験は、色々な所であったのかもしれません。

祖父は、自分の家の家系図を、ものものしく大事にしていて、そういう話もよくしてくれました。

小倉城があるだろう?
おじいちゃんのご先祖様はね、あの小倉城に住んでいる…
(ピィッ!?
 おじいちゃんって、お殿様の末裔だったのっ!?)
お殿様が、小倉の城下町に散策に出かけた時にね、途中で一休みするんだよ。
(ピィ…?←ちょびっとテンションが下がる…)
その時には、必ず、おじいちゃんのご先祖様のお家で休まれて、ご先祖様がお出ししたお茶とお菓子が美味しいって、たいそうお気に召して下さっていたんだよ。
(と、ここで必ず胸を張る、自慢そうな祖父なのですが、私め、一拍遅れて、
 「へええ~~!!スゴイ~~~!!」)

これも、色々知るようになった後で、「お殿様が、下のものの家に上がって、その家のものを口にする」というのが、カ~ナ~リ、スゴイことなのだと理解出来るようになったのでございますが……。

祖父の話というのは、大抵、なんとなく、「お殿様」だの「王様」だのと、ウルトラセレブな味付けがあって、祖父にも、なんとなく、ただものではないオ~ラがあったものですから、こういうお話に、真実味がありました。
お話も、身振り手振りも、得意でございました。
それで、私め、同じお話と分かっていても、何度でも、ドキドキ聞いてしまうのです。
でも……。
毎回同じ所で、ちょびっと、微妙になってしまうのが、とてもとても残念でございましたです…。
時々、無性に祖父に会いたくなりますです…。
ピィvv


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